村上春樹
『海辺のカフカ』(2002 新潮社)

内に向かう思索というといいのか、それがほとんど間断なく出てくるから、読んでるほうも疲れます。森山大道のマネして言ってみると「そんなに思い悩んでいたらツライだろ?春樹クン」

が、作者と格闘してみるのも、疲れはするけれど、スポーツのあとの汗のような快感がある。

またちょっと村上春樹にはまってみるかな。

ところで、枝葉末節を突くようですが、

山小屋にカフカを連れて行った大島さんは「近くにきれいな流れがあるから、水はそれを汲んできて使えばいい。すぐそこで湧き出た水だからそのまま飲むことができる。そのへんのミネラルウォーターよりはずっとまともだ。」と言っておきながら、その5ページ前で山小屋に行くのにコンビニに立ちよってミネラルウォーターを買い込み、山小屋に着くと、そのミネラルウォーターでやかんをすすいでから、そのミネラルウォーターで湯を沸かしてティーバックでカモミール茶を淹れてるんですけどね。ミネラルウォーターって何なんでしょうか。そしてカモミール茶である必然というのが全く感じられないんだよね。ただの紅茶で十分でしょ。カモミール茶であることが、ボクには逆にこそばゆくて仕方がない。これはほんの一例であって、春樹にはそういうこそばゆい些細な部品がやけに鼻につく。そんなところが、ボクから春樹を遠ざけてしまう一因になってる気がする。

2004年11月19日(金)